【活動報告】 ARENA/CANMRE/BUTUJ特別セミナーを開催しました

9月25日火曜日に,特別セミナーを開催いたしました。

駐モーリタニア日本国特命全権大使,東博史氏をお招きし,「日本外交の現場から:日本とモーリタニアの関係~産学官を含めオールジャパンによる日本外交推進の重要性」と題して,約1時間,ご講演頂きました。

2010年2月に初代大使としてご着任されて以降(2009年10月に在モーリタニア日本大使館開館),大使ご自身のモーリタニアでのご経験を基に,まず,モーリタニアの歴史や文化,社会経済,国民性などをご紹介頂きました。その後,これまでの日本のODAでの経済・技術協力の実績について,特に水産業に対する経済・技術協力についてお話しいただきました。その中で,日本の経済協力がモーリタニアの人々に評価され,特に日本の「技術協力の質の高さ」や「教育システム」,「精神性」が高く評価されているそうです。

今後先細りしていくと見込まれる日本のODAですが,現在,日本の民間企業とモーリタニア政府との間で,造船業に関するプロジェクトが進められており,また,筑波大学でも現地の研究機関との共同研究を始めております。こうした特に日本の民間企業や大学・専門学校等との連携を通じて,日本独自の「質の高い」技術協力を相手国に提供するという新しい国際協力の在り方について,ご提示いただきました。

本講演には,学内外から27名の方にご参加を頂き,質疑応答も活発に行われました。その中で,「アラブの春」以降のイスラム共和国であるモーリタニアの現状や,イスラム・マグレブ諸国のアルカイダのテロに対するモーリタニア政府の対応などについても質問が及びました。モーリタニア国民は,ほとんどが敬虔なイスラム信者で,従来よりイスラム穏健派であるといわれています。そのため,アラブ革命時に大きな混乱も生じていないようです。

また,現アジズ政権は前政権の政治腐敗により2008年にクーデターで樹立した政権ですが,その後民主的な手続きを踏んでおり,アジズ大統領は「腐敗との戦い」,「テロとの戦い」,「貧困との戦い」を標榜し,テロに対する取り締まりの強化と同時に,その根源である貧困対策にも取り組んでおり,2010年以降は自爆テロ未遂を除いてテロは発生していないとのことです。

特別セミナーの後は,本センターのスタッフとの意見交換会を行い,日本への留学生の受け入れや,共同研究プロジェクトによる学術研究交流の可能性などについて議論しました。今回の東大使のご講演・ご来校を契機に,筑波大学のモーリタニアでの学術交流をより一層活発にし,科学技術協力の面からモーリタニアの発展に貢献できればと考えています。

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